ケロイドとは
ケロイドは、傷や手術の後にできる、赤っぽい盛り上がった傷跡の一種です。これは皮膚の中の繊維芽細胞という細胞が過剰に増え、皮膚を作る組織が普通よりも厚くなってしまうために起こります。
盛り上がりが元の傷の範囲内で、時間とともに少しずつ平らになっていくものを「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」、傷の範囲を超えて周りにも広がるものを「ケロイド」と呼びます。ケロイドはかゆみや痛みを伴うこともあります。
ケロイドは特に胸、背中、肩、腕、顔にできやすく、傷が深い場合や治りに時間がかかった場合、皮膚が引っ張られる場所にできやすいとされています。また、妊娠中やホルモンの影響、糖尿病や高血圧などの持病があることもケロイドのリスク因子です。
当院でのケロイド治療
ステロイドテープ・軟膏の外用
ケロイド治療の基本は、ステロイドのテープや軟膏を使って皮膚の炎症を抑え、盛り上がりをやわらげることです。ステロイドテープはできるだけ24時間貼り続け、最低でも3か月以上使用することが推奨されます。効果が出るまでに時間がかかるため、長期間の継続が必要です。可動部など皮膚がよく動くところでは、張力を減らすためにテープを大きく貼って皮膚をしっかり固定すると良いとされています。
ステロイド注射
もっと強い効果が必要な場合は、ステロイドをケロイドの中に直接注射します。赤みやかゆみ、痛みの軽減に効果があり、月に1回程度の頻度で行います。外用と併用して治療効果を高めることも可能です。
内服(トラニラスト)
炎症を抑える薬として、リザベン(トラニラスト)が内服で使われることがあります。症状や医師の判断によりますが、治療を補助する役割を持ちます。
手術治療
重症例や他の治療で効果が出ない場合には手術でケロイドを切除することがあります。ただし、手術後に再発を防ぐために放射線治療やステロイド療法を併用することが多いです。手術は専門病院での対応になることが多いです。
ケロイドを防ぐために
ケロイドができやすい体質の場合、できるだけ傷を作らないことが重要です。ニキビや虫さされも早めに治療し、皮膚への刺激を減らしましょう。傷あとが盛り上がって硬くなった場合は早めに受診して下さい。妊娠中や持病のある方も注意が必要です。